親と子のニーズ

「昨晩、子ども(30代)が一晩中テレビを見ようとして怒って、寝たのは明け方4:00でした。もう大変です」
このような電話が今朝、私にかかってきた。

この利用者さんは、今日にガイドヘルプの利用がある。

寝不足でお出かけして本人は大丈夫なのか?
しかし、母はもっと寝不足なので、休ませてあげたい。

このケースの支援はガイドヘルプで良いのか??
私が訪問して利用者さんの対応を行い、起きてきた時点で外出に誘う事を提案したが・・・

「大丈夫です。何とか外出の用意をしますので」との事。
そして、今は予定していたガイドヘルパーが迎えに行き、出掛けている。

利用者さん本人の体調は気になるところだが、夜更かしに付き合わされた母の体調も心配。


こんなケースが増えてきた。
親が高齢化し、家庭内での対応がしんどくなってきている。
肉体的にも、精神的にも辛い。

知的障がいを持つ子どもが、夜更かしをする、大声をあげる、自傷・他害好意をする・・・
家族は巻き込まれ、疲労する。

そして、家族で対応できなくなった時、施設入所の選択肢に至る。
家族を責める事は出来ない。


知的障がいを持つ本人は、自分の欲求や思いがあるけど、上手く伝えられない・・・
伝えようと行動を起こすが、それが家族を苦しめる事もあり、ストレスになる。


本人の思いと家族の思い。
どちらも分かる時、私はどうすれば良いのだろうか。

家族の負担を減らすために、障がい者を家から連れ出す仕事がある。
連れ出された本人は、出たくない気持ちの時もある。
そんな時は、過ごし方を工夫して、本人の思いに沿うようにしている。

今の私には、このような支援しかできていない。

家庭内での親と子の問題は、家庭内で起こっている要因を解決させる事にあると思う
家庭で大声をあげる利用者さんがいれば、声を上げる原因を探り、声を出さなくても良いような環境を創る事を支援するとか。

「とりあえず、親と子を離す」だけの支援では、根本は解決しないと思う。
そう思いながら、今日は寝不足の利用者さんを外に連れ出す事しか出来なかったジレンマを感じる。
by tumanokokoro | 2011-09-04 11:00 | 大切にしている事 | Comments(0)

NPO法人ゆう・さぽーとが運営する『ヘルパーステーションそらいろ』が行う活動、ヘルパー支援の様子、代表の考え等を綴ったブログです。


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