行動援護事業所を増やしたいのは・・・

本日、京都市保健福祉局障害保健福祉推進室より事業所宛の一斉送信メールがありました。

『行動援護事業所の指定及び提供の推進について』と題された、このメールは京都市内の居宅介護・移動支援事業所に対して、積極的に行動援護の指定を取るように勧めているものでした。
「行動障害のある方への外出支援を適切に行ってもらいたい」という市の想いなのでしょうか・・・

それとも、別の意図があるのでしょうか・・・

来月より、障害者総合支援法の改正により、重度訪問介護の利用者拡大が実施されます。
今までは重度の身体障がいの方中心で考えられていたサービスに、重度の知的・精神障がいの方も利用できるようになります。

重度訪問介護のサービスは在宅でも、外出でも使える包括的な支援が行えるサービスです。
利用者拡大については、いろいろ思うところはありますが・・・


今回の京都市からのメールにはこんな一文がありました。
『重度訪問介護の「知的又は精神障害により行動上著しい困難を有する
方であって常時介護を要する方」への対象拡大においても,行動援護事業者によ
る居宅内における専門的なアセスメントが行われたうえ,重度訪問介護の支給決
定を行うプロセスも示されています』


知的・精神障がいの方の重度訪問介護の利用においては、行動援護事業所のアセスメントを基に行われる仕組みとなっています。
行動援護事業所の力が試される事になります。

利用者の方が適切な支援を受ける為のアセスメントとなると思います。
想定されているのは、支援開始前は行動障害が激しい状態であったが、行動援護の支援が入り、適切な支援が行われた結果、行動障害が見られなくなった方への支援を重度訪問介護で行う感じなのではないでしょうか。
行動援護は対応するヘルパーに資格要件がありますので、限られた経験豊富なヘルパーしか対応できません。
重度訪問介護なら、資格要件のハードルは低くなります。


「行動障害が見られなくなり、落ち着いてきたし、行動援護じゃなくてもいいんじゃないの?」
「対応できるヘルパーも増えるし、重度訪問介護の方がいいんじゃない」

こういう安易な考えではないとは思いますが・・・


京都市からのメールにはこんな文面も・・・
『強度の行動障害や重度の自閉症ではない方であっても,本市において
は,国制度の行動援護と市制度の移動支援の両要件に該当する利用者には,行動
援護の提供を優先することとしています』


要するに、移動支援より行動援護を使ってもらうように進めているということ。
行動援護対象者の方は行動援護サービスを必要とされている方だと思いますので、当然だとは思いますが。

なんか財源ベースの話のような気もしてしまいます。
移動支援は市町村事業なので、市の予算です。
行動援護・重度訪問介護は国の事業なので国の予算です。

移動支援を行動援護に変えると、市の予算を削減できる。

そして、行動援護を重度訪問介護に変えると、国の予算も削減できる。
重度訪問介護の報酬単価は行動援護より低いですので。


移動支援→行動援護→重度訪問介護という変なルートができてくるのではないかと懸念しています。
行動援護から重度訪問介護への移行は慎重にしないといけません。

障がい特性に合わせた適切な支援を継続していく事は、簡単な事ではありません。
当事者の様子に合わせて、支援方法も少しずつ変えていく必要があります。

行動援護のサービスの質は一度の構造化の支援だけではありません。
支援者間で当事者の状態等を共有し、支援方針を統一し継続した支援を行っていく土台を作る事だと思います。

重度訪問介護に移行する為のアセスメントは非常に重要だと思います。
また、重度訪問介護に移行した後、再度、行動援護に移行する事も想定しないといけないと思います。


このような大事な役割を担う行動援護事業所を増やす事は大切な事ですが、安易な事業指定の推進は『サービスの質の低下』を招きかねないと、私は懸念します。


考え過ぎですかね。
by tumanokokoro | 2014-03-05 21:33 | つぶやき | Comments(0)


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