就労支援という選択肢しか・・・

「働きたくない」と言われている20代の男性利用者さんがおられます。

言葉通りに捉えると、単なる『怠け』にしか聞こえませんが・・・
「働きたくない」という言葉の裏には、彼の失敗体験に基づく自信喪失があるようです。


「働かないといけない」ことは薄々分かっているし、周囲からも言われる。
でも、働けない。
働く力がないと認めたくない。
「やればできる」と思っている。

でも、前に進めない。
不安感に押しつぶされる・・・


そんな感じかもしれません。

就労系施設での失敗体験から、在宅に引きこもり、今はヘルパーの支援を受けて定期的に外出されています。
生活はある意味、安定してきました。


「さあ、次は働く場を!」
支援者はついつい、次の段階を考えてしまう訳です。

いつまでもヘルパーとの外出だけの生活はできない。
彼の居場所を作ろう。
そして、通所施設関係を探します。

就労移行?就労継続B型?
いやいや、最初はゆったりと生活介護の事業所から・・・

ついついやってしまうのが、サービスの型にはめてしまう事・・・


実際、彼を連れていくつかの就労系施設の見学に行きましたが、ほぼ失敗でした。
「あそこはおじいちゃんばっかり」
「重度の障害者と一緒は嫌」などなど、理由は様々でした。
今思えば、働く施設に行かされる事、新しい場所で活動を行う事に対する不安感が強かったのかもしれません。


今後の支援の方向性に付いて、支援者は悩んでいます。
「甘やかし過ぎ!」というヘルパーもいます。


働く事だけが、社会の居場所なのでしょうか?

障がいの程度が軽く、若い、健康な人は、就労系の施設にしか行き場はないのでしょうか?
働く力があっても、様々な理由で『働けない』人はいます。
その人達への支援は『訓練』の一言で解決できるでしょうか?

『訓練』『介護』だけでは満たされないニーズが、目の前にあります。

社会での役割を作る支援。
居場所を作り、自身を復活させる為の場所。


一人一人に合わせた、支援のあり方が存在するのだと思います。
多様な生き方に合わせた、多様な支援が、我々には求められるかと思います。
by tumanokokoro | 2013-02-08 20:02 | つぶやき | Comments(0)